昨今、企業のコマーシャルから個人によるクリエイティブな活動など、幅広い領域で動画コンテンツは欠かせない存在になっています。
スマートフォンで撮影をしたことがある方は多いと思いますが、編集となると専門性が高くてなんとなくとっつきにくい印象をお持ちの方も多いでしょう。
実際に、フリーランスや副業で動画編集を専門とする方も増加傾向にあり、依頼する企業側にも正確な発注をするために最低限の動画編集知識が求められる場面が増えています。
そこで今回は、趣味や仕事で動画編集をこれから始めたい方、動画制作を依頼するために知識を身につけたい方に向けて、動画編集の第一歩となる情報をお届けします!
動画編集の準備
動画編集を始める前に、まずは必要なツールを用意しておきましょう。最近はスマホで撮影をしてアプリを使ってスマホで編集を終える方もいます。
撮影環境や動画の目的によってはスマホでも十分なクオリティを担保することができますが、画質や編集の幅といった観点から多くの場合はデジタルカメラやビデオカメラでの撮影とパソコンでの編集作業をオススメしています。
動画編集にオススメのソフト
DaVinci Resolve(ダヴィンチ・リゾルブ)
プロも利用している本格ソフトですが、ほとんどの機能を無料で使うことができます!比較的わかりやすいインターフェースであると評価が高いので、これから動画編集を始めるビギナーの方にもオススメのソフトになります。
Adobe Premiere Pro(アドビ プレミア プロ)
PhotoshopやIllustratorで有名なAdobeからリリースされている動画編集ソフトです。単体でも高品質な動画編集ができる上に、前述したようなAdobeソフトとの連携ができることも特徴!Adobe Creative Cloudを利用することで、Photoshopでテロップを制作したり、Illustratorで制作したりと、動画編集におけるこだわりたい要素を一括で解決することができます!
Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)
こちらはAppleからリリースされている動画編集ソフト。ソフトウェアとしての安定性が高く、1,000以上の音楽・効果音素材が内蔵されていることからテレビ業界やYouTuberの方にも多く利用されているそうです。
他にもたくさんの動画編集ソフトがありますが、有名どころは上記の3点となりますので、まずはいずれかのソフトから始めてみることをオススメします!
動画編集の種類を知ろう
「動画の編集」と一口に言っても、その種類は様々。ジャンルによって編集の傾向にも違いが生まれてきます。こちらでは、現在主要とされているジャンルを3つご紹介します!
YouTube系
動画編集と言えばYouTubeなどの身近で比較的コンパクトなものを思い浮かべる方も多いでしょう!個人で制作をしているバラエティ番組やVlog、商品レビューにHow to系などが多く、テロップを始めとした見栄えを良くするグラフィカルな編集を求められます。単価は高くはありませんが、副業として始めやすいジャンルと言えるでしょう。
ストーリー系
ショートフィルム、ドラマ、ミュージックビデオなど、ストーリーや時間の流れがある動画のことを指します。お仕事の案件としての絶対数は少ないですが、映像クリエイターとして個人で活動している方はストーリー動画を制作している方が多く、カット割やカラーグレーディングなどの動画編集の基礎を学べるジャンルです。
コーポレート系
ホームページの企業紹介や商品紹介、インタビューなどを指します。大手に対しては新規参入が難しい一面もありますが、単価は高く単発の案件としてはまだまだ豊富です。
動画編集の工程を知ろう
動画編集の勉強をするにも、まずはどういった工程で動画が編集され完成しているのかを理解する必要があります。
以下に一般的な動画編集の工程を解説しますので参考にしてください。
素材をタイムラインに挿入する
撮影した動画や、素材となる画像、音源などを全てパソコンやスマホに取り込みます。全ての素材の取り込みが完了したら、編集ソフトのタイムラインに挿入していきます
画質や音量を調整する
タイムライン上にセットした動画素材の明るさや音のボリューム調整をします。後ほど説明する「カット」の作業をしてから画質や音量を調整することは難しいので、素材段階であるこの状態で行いましょう。
カット編集をする
動画素材の中から不要なシーンやNGシーンをカットしていきます。カット編集は、基本的かつ最も重要な作業と言えるかもしれません。動画は、沈黙が長いと飽きられてしまいますし、逆に畳み掛けるように情報が飛び交うと視聴者は疲れてしまいます。その、絶妙な「間(ま)」やテンポ感を、このカット編集で作っていきます。
テロップを挿入する
カット作業を一通り終えたらテロップを挿入していきます。フォント・サイズ・色などの統一感を意識しながらテロップを挿入していきましょう。「目立ったほう良い!」と思う方も多いかと思いますが、テロップがあまりに賑やかすぎると視聴者は疲れてしまいます。強調したい部分だけ文字サイズを大きくしたり、文字色も同系色を2~3色程度に収めましょう。
画像やアニメーションを挿入する
写真と違って動画は数秒、数分、数時間と見せ続けるものだからこそ、視覚的な見やすさはとても重要です。画像やイラスト素材、アニメーションを挿入して、リズムよくかつ視覚的にも飽きないよう編集していきましょう。
カラーグレーディングを反映させる
カラーグレーディングとは動画の色調整のことを指します。編集を前提とした動画撮影では、多くの場合「log」「Raw」と呼ばれるファイルで撮影されており、これらのファイル形式はクリエイターや編集者の意図を反映させやすいよう少し色が薄く記録されています。映像作品において色が与える印象はとても大きいので、丁寧に編集していきましょう。
BGM・効果音を挿入する
映像に関する編集がひと段落したら、BGMや効果音を入れる工程に入ります。音楽は、動画の印象を大きく左右しますので、動画のイメージに合った音源を探すことから始めていきましょう。ちなみにですが、基本的にアーティストの音源を無断で使用することはできません。YouTubeの「オーディオライブラリ」や「Artlist」などの無料で使えるフリー音源から探していきましょう。
書き出し
編集が完了したら、必要なファイル形式へと書き出します。書き出した動画を確認し、問題なければ完成です。
動画編集の仕事の取り方
動画編集の技術を身につけたら、フリーランスや副業としてお仕事にしたい方もいらっしゃるでしょう。動画編集のお仕事を受ける方法は、大きく分けて以下のような形になります。
- クラウドソーシングサイトを利用する
- 副業可能な案件に応募する
- SNSの募集に応募する
- ツテを頼る
動画需要の高まりに応じて、クラウドソーシングでの単発案件や副業可能なアルバイトでの仕事も増えてきています。また、SNSでも動画クリエイターや個人事業主が動画編集者を探していることは多いので、コンタクトを取ってみるのも有効でしょう。知り合いのコネクションを通じて企業案件を紹介してもらうのも効果的です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。動画編集を学ぶためにも、まずは自身でスマホを使って動画撮影をしてみることもオススメします!自身で構成を練り、撮影をして編集をすると、動画が完成するまでの全体像を把握でき、編集に活かすことができますし編集者からディレクターへのキャリアも開かれていきます。こちらの記事を参考にして、動画編集について勉強してみてください!