LP(ランディングページ)は、自社のサービスや商品に興味を持ったユーザーの購入や申し込みを後押しする目的で制作されます。
LPはただつくるだけでは成果が得られにくく、売れるLPを制作するためにはいくつかのステップがあります。この記事では、
- LP制作の流れや構成の組み立て方を知りたい
- どこに依頼したら良いのかわからない
- LPのCV率を上げたい
などの悩みを抱える企業のWEB担当者や初心者に向け、LP制作の流れと構成パターン、デザイン選びのコツをわかりやすく解説します。
LP(ランディングページ)制作の流れは7ステップ
早速ですが、お問い合わせに繋げるLP制作の工程を7ステップで解説します。
- 制作目的の明確化
- ペルソナ設定・訴求内容を決定
- 構成作成
- ライティング
- デザイン制作
- コーディング
- 公開・効果測定・改善
ステップ1.制作目的の明確化
成約に繋がる魅力的なLPづくりの前段階として、制作目的の明確化が重要です。
- 商品の購入
- 資料請求・お問い合わせ
- メルマガ登録
- コンテンツの会員登録
- 来店予約
- 無料サンプルの申し込み
など、最終的に到達したい目的により、LPのページ設計構成、盛り込むべき内容は同じではありません。
CV設定が曖昧なLPは、ユーザーの興味関心が十分引けず離脱につながります。業種にあわせて明確なCV設置を行いましょう。
ステップ2.ペルソナ設定・訴求内容を決定する
次に、LPを利用するユーザーの理想的な人物像(ペルソナ)を設定します。
ペルソナ設定により、LPページの訴求内容とユーザーが求める情報にズレが生じず、より興味関心を引くページがつくりやすくなります。
具体的には、性別、年齢、職業などの属性を設定し、必要に応じて居住地域や世帯数、学歴、所得など細かい人物像をつくりこみます。ペルソナ設定を元に、ユーザーが自覚しているニーズ(顕在ニーズ)や、ユーザーがいまで気付いていない隠れたニーズ(潜在ニーズ)を具体的に洗い出しましょう。
ステップ3.構成作成
そして、LPの制作目的とターゲット顧客層を元に、以下の流れで構成を作成します。
- LPに掲載するコンテンツを決定
- コンテンツの配置順を決める
- ワイヤーフレーム(LP全体の具体的な設計図)作成
成約率の向上には「どの順番で伝えたらユーザーが理解しやすいか」を意識した作成が必須です。たとえば、構成の冒頭に結論を配置すれば、訪問したユーザーに商品のメリットがダイレクトに伝えられます。
LP完成後のコンテンツ追加や配置変更は、ページ全体のバランスが崩れたり、修正に手間を要したりする場合があるため、構成案を念入りにつくりこんでおくのも重要です。
また、ワイヤーフレームの設計は、LPページの全体像が可視化できる上、プロジェクトメンバー間の認識合わせにも役立ちます。
ステップ4.ライティング
LPの構成が完成したら、コンテンツ内容にあわせた原稿を作成します。
ライティングページには、基本的にキャッチコピー、ボディ(商品情報、魅力、権威性、注意点など)、CTAの3要素を執筆します。
冒頭のキャッチコピーは、ユーザーの興味を引くための最重要パート。ペルソナ像を鮮明にイメージし、ユーザーにとって最高のベネフィット、つまり利益がイメージしやすい内容が理想です。このとき、具体的な数字を入れれば権威性や信頼性の向上にもつながります。
魅力的なワードの選定が難しい場合は、プロのライターや制作会社への依頼も視野に入れると良いでしょう。
ステップ5.デザイン制作
LPを最後まで読んでもらうためには、ペルソナ属性を意識したデザイン制作も必須です。具体的な注意点は以下の通り。
- 年齢や性別にあった背景色・文字のフォント
- 業界や企業イメージに近いデザイン
- 必要な商品や情報が検索しやすい
また、ユーザーの視線動線を考慮したデザイン作りも重要です。1回のスクロールで表示される情報量やページの余白、お問い合わせフォームの位置、画像と文章のバランスなど、ユーザー目線を意識したデザイン設計を心がけましょう。
ステップ6.コーディング
LPがデザインまで完成したら、コーディング作業を行います。
コーディングとは、LPをWEB上で見るために「HTML」「java」「C言語」などのブログラミング言語を用いて、ソースコードを追加する作業です。
コーディングには本来専門的な知識が必要ですが、LP作成ツールを活用すれば、プログラミング言語の専門知識がない初心者でも、直感的な操作でコーディングが行えます。
ただし、無料のLP作成ツールは手軽に使える反面、サービス終了時にはLP自体が無効になる可能性があります。
他社との差別化が図りにくいなどの懸念点もあるため、注意しましょう。
ステップ7.公開・効果測定・改善
LPが完成したら、PCやスマホなどさまざまなデバイスで正しく表示されるかを確認、公開します。
公開後は、CV率を上げるためにLPO(ランディングページの最適化)を実行します。LPOには「Googleアナリティクス」「Pt-engine」「ヒートマップ」などのアクセス解析ツールを活用します。
- 良く読まれているコンテンツ
- ユーザーの滞在時間・直帰率
- CV率の高いコンテンツ
- ユーザーの属性
- 離脱の多いコンテンツ
LPの客観的データが入手できるため、ユーザーの行動が高精度に分析できます。ユーザーにとって理解しづらい部分や、商品の訴求が弱い部分の定期的な修正作業は、作成したLPの効果を高めるために不可欠です。
LP制作に必要な構成案のパターンを紹介
LPは、構成に盛り込む内容や順番がCV率に大きな影響を与えます。売れるLPを制作するために必要な項目をみていきましょう。
1.ファーストビュー
LPのファーストビューは、ユーザーの目に最初に触れるLPの印象を左右する重要なパートです。具体的な要素は以下の通り。
- キャッチコピー
- アイキャッチ画像(視覚で商品やサービス内容がわかる)
- 権威づけ:「取引実績」「顧客満足度」「専門家監修」「受賞歴」「講師実績」
- 行動喚起(CTA)ボタン(お問い合わせフォームなど)
いずれの項目も「ユーザーにとってLPがどんな商品やサービスを提供するものなのか」がひと目でわかるように、工夫を凝らした制作が必須です。
CTAボタンは基本的にLPの最下部に配置されますが、CV率の向上を狙いファーストビューにも多く配置されています。
共感・悩みの声
ターゲット層ユーザーの興味・関心を高め、競合サイトとの差別化を図るため、悩みや疑問に対する共感要素を盛り込みます。
具体的には「○○にお悩みではありませんか?」「効果があるのか不安ではないですか?」など、ユーザーが直面する悩みに寄り添う内容が効果的です。
また、ユーザー自身もまだ気がついていない悩みに訴えかけるような「気づき」も積極的に組み込みたい要素の一つ。気づきは、ユーザーに新たな発見を与えるでしょう。
商品価値・ベネフィット
ベネフィットとは、ユーザーが商品の利用により得られる利益やメリットです。ベネフィットの明確化は、商品価値の向上やユーザーからの信頼獲得につながります。
ユーザーが商品やサービスの購入後、最高の結果を実現するイメージがわきやすいように制作をすすめましょう。
例えば、事例や活用例、第三者機関の検査データなど、客観的な信頼性の高いエビデンスを取り入れれば、ユーザーの不安解消や課題解決につながり、結果としてCV率の向上に役立ちます。
商品やサービスの詳細・特徴
商品やサービスの詳細、特徴は、商品の購入やサービスの成約を後押しします。
自社商品のアピールポイントを強調するだけでは、ユーザーに不信感を与えます。機能や価格、品質、性能などさまざまな角度から、ユーザーの悩み改善につながる切り口での情報提供が欠かせません。具体的な要素は以下の通り。
- 機能:高性能、独自機能、ほかのサービスとの連携
- 価格:手数料や送料、支払い方法の種類、競合商品との比較
- 品質:国産、第三者機関認証、ISO取得
- 性能:安全性、耐久性、信頼度
- サービス:アフターサービス、保証内容、クーリングオフ、定期購入の解約条件
各項目では、ユーザーにもっとも有益な情報を優先しましょう。また、文章だけでなく画像や見出しも組み合わせ、視覚で商品の特徴を印象付けるのも効果的です。
信頼情報
信頼情報は、商品やサービスに対して半信半疑のユーザーに、安心感を与えるセクションです。売れるLPには、信頼情報として以下の項目が多く記載されています。
- 数値的な根拠:顧客満足度 ○○%、リピート率○○%、業界シェア○○%など
- 権威性:受賞歴、新聞やテレビなどメディアの掲載歴、取得ライセンスなど
これらの情報は、ユーザーからの信頼を獲得する上で非常に欠かせません。
よくある質問
よくある質問(FAQ)は、ユーザーの疑問を解決し、CTAにつなげるために重要なセクションです。それは、ユーザーが疑問や不安を感じる点を予測し、購入を躊躇する要素を取り除けるため。
FAQは「料金」「サービス」「支払い」「実績」「納期」「その他」など項目を配置しましょう。
また、お問い合わせ対応の人件費を抑えたい、FAQページからの離脱が多い、時間外も素早く回答したいなどのニーズには、ユーザーが短い質問に会話形式で答えていく「チャットボット」の導入も効果的です。
アクションのオファー・CTA
一連の流れでユーザーの購買意欲を高めたら、ページ最下部のクロージングセクションにCTAを制作します。
CTAとは直訳で「行動喚起」を意味し、契約やお問い合わせなど、訪問者をCVに誘導する画像やテキストのこと。たとえば、来店予約を目的に制作したLPには「ご予約はこちら」「1分で簡単予約」などのボタンを配置します。
CTAには、限定特典やキャンペーンなどユーザーの購買意欲を促す情報をユーザーの目につきやすい場所へ設置しましょう。
LP制作を相談できる主な依頼先
LP制作は、主に下記2つの依頼先が挙げられます。
- フリーランス・個人
- ホームページ制作会社
費用対効果を高めつつ確実に売上につなげたい場合には、制作実績が豊富なプロへの外注も視野に入れましょう。
1.フリーランス・個人
フリーランスや個人への依頼は、クラウドソーシングサービスや個人のHP、SNSなどから行えます。
一般的にホームページ制作会社より依頼価格の相場が安く、簡易的なLPならクリエーターによっては10万円以下で発注可能です。ただし、デザインやコーディングのみの発注が主流で、多くの場合、ペルソナの設定、競合調査、構成、ライティングなど一通りの作業は自社で行います。
また公開後のLPOやサポートが基本的にないため、LPの効果を高めるためには、依頼者側での管理や更新が必要です。
【こんな人におすすめ】
- LPをお試しで運用してみたい
- コスパ重視
2.ホームページ制作会社
ホームページ制作会社は、知識やノウハウが豊富です。価格帯は高めですが、CVにこだわり成果を確実に上げたい企業に適しています。
制作範囲によってさまざまなプランがあり、予算や目的、LPの長さ、公開後の改善サポートの希望にあわせて、依頼内容が細かく選択可能。企業にWEBに精通する人材がいない場合、LP制作から公開後の広告運用までトータルの依頼もできます。
【こんな人におすすめ】
- 結果を出したい
- 競合他社と差別化したい
- 公開後の手厚いサポートを受けたい
まとめ
LPは、商品やサービスに興味を持って訪問したユーザーの、購入や申し込み(CV)を後押しする大切な役割を果たします。Web上でサービスを展開する企業にとって、LPの充実度は売上を大きく左右するため、ユーザーのニーズに寄り添う魅力的なLP制作が欠かせません。
株式会社DopeZineでは、訴求力とデザイン性に長けたLP制作を行なっています。これからLP制作を検討している方はお気軽にご相談ください。