LP(ランディングページ)は、一度制作して公開すれば完了ではありません。
LPO(ランディングページ最適化)と呼びますが、現状を分析してより成果に繋げるための試行錯誤を繰り返すことで洗練された成果物に仕上げられます。
この記事では、そんなLP公開後に必須となる分析方法や改善までの流れ、おすすめのツールなどについて解説します。
LPは制作して終わりではない!分析の重要性
LP分析の重要性としては、主に以下の3つが挙げられます。
- ゴールからの現在地点がわかる
- 成果が出ない原因がわかる
- より質の良いLPに仕上げられる
ゴールからの現在地点がわかる
LPの目的は、自社の特定商品について多くのユーザーに知ってもらい、コンバージョンまで導いていくことです。そのためにはターゲットを明確にし、適切な集客を行ったうえで、うまく訴求していかなければいけません。これらが理想的に機能している状態が、LPにおけるゴールです。
正しい分析をおこなうことで、上記のゴールに対する現在地点が把握できます。ここからLPを理想的なものにするために何が必要なのか、どちらの方向に走っていけばよいのかが明確になります。
成果が出ない原因がわかる
LPが期待したほどの成果を上げていない場合、適切な分析をおこなうことで、原因を具体的に究明できます。
LPの目的であるコンバージョン数は、セッション数×コンバージョン率で求められます。
もし、セッション数が少ないのであれば、集客施策に問題があるでしょう。自社の多メディアからの導線を作ったり、SNSに広告を打ったりと集客を見直す必要があります。
また、コンバージョン率が低い場合には、コンテンツに問題があると想定されるため、細かく分析し改良を加えることが急務となるでしょう。
より質のよいLPに仕上げられる
LPの分析ツールには優れたものがたくさんあるので、現在のLPにどのような弱点があるかを細かいレベルで突き止められます。浮かび上がってきた改善点の1つ1つに解決策を施すことで、LPの質をよりよいものにできます。
たとえば、ファーストビューの離脱率が高いのであれば、キャッチコピーや最初の画像をより効果的なものに差し替える必要があります。離脱率が低いにもかかわらずコンバージョンボタンがあまりクリックされていないのであれば、ボタンの配置やデザインをよりわかりやすいものにする工夫が必要かもしれません。
LPOで分析すべき3項目
LPO(ランディングページ最適化)において、特に重視すべきなのは下記の3つです。
- LPのアクセス解析
- LP内のユーザー行動
- LPの表示速度
1.LPのアクセス解析
まずは、LPのアクセス解析をおこないましょう。
LPへの導線をいくつか用意したとして、そのうちのどれが実際にアクセスに繋がっているのかを把握することで、よりコストパフォーマンスに優れた集客ができるようになります。
たとえば、ある程度のコストを支払ってSNSに広告を打ったにもかかわらず、SNSからの流入がほとんどなかった場合には、具体的な誘導方法を練り直したり、SNS広告からより効果を期待できるところに回したりといった施策を検討すべきでしょう。
2.LP内のユーザー行動
LPにアクセスしたユーザーが、どのように行動したかを分析することも重要です。
いくらアクセスしてもらえても、最終的なゴールに結びつかなければ意味がありません。そこでどこに離脱される要素があるのか、どんな情報が不足していたかを見直す必要があります。
いかにクリックにつなげるのかを考えながら、丁寧な分析をしていきましょう。
3.LPの表示速度
また、LPの表示速度をしっかり分析しておきましょう。なぜなら多くのユーザーには、Webページの表示速度が遅いだけで離脱される傾向にあるからです。
たとえばファーストビューを表示するのに1秒かかるのと3秒かかるのでは、離脱率に大きな開きが生まれます。LPの内容自体にどれほど自信があったとしても、そもそも読んでもらえないのでは意味がありません。
表示速度を遅くする原因としてよくあるのは、画像のサイズが大きすぎることです。ユーザーにとって見やすいものを提供しようとするあまり、過剰に大きな画像を使ってしまうという失敗は定番ともいえます。クオリティを追求するのは悪いことではありませんが、使い勝手との両立を忘れないようにしましょう。
LP(ランディングページ)の効果測定から改善方法まで網羅解説
LPOの分析から改善までの流れ
LPの現状を分析し、改善するまでのおおまかな流れは、以下の3ステップです。
- LPの現状分析
- LPの課題を抽出
- LPの改善策を実行
1.LPの現状分析
まずは、LPの現状分析をおこないます。
アクセス数や経路、集めたユーザーのコンバージョン率まで、LP内でユーザーがどのように行動しているのか。さまざまなことを多角的に分析します。
分析する際には、ゴールがどのようなものであるのかを忘れないようにしましょう。たとえば、お問い合わせ件数を増やしたいのに繋がっていないなら、どこで離脱されているのかを分析する必要があります。
2.LPの課題を抽出
次に、分析結果をもとに、LPの課題を抽出します。
思うように集客できていなければ、LPへの導線を考え直す必要があります。また、コンバージョン率が低いのであれば、訴求の内容あるいはデザインのわかりにくさといったインターフェースの問題もあるでしょう。
大切なポイントは、課題を柔軟に抽出すること。LPの目的はコンバージョンの獲得ですから、そこに結びついていないものは一つずつ挙げましょう。
3.LPの改善策を実行
LPの課題を洗い出したら、解決策を見出しそれらを実行しましょう。
実行後は分析を行います。そして解決策が仮説通りに行ったかどうかを検証し、その後の試行錯誤に活かしていきます。
そもそも、たった一度の改善ですべてうまくいくとは考えてはいけません。分析し課題を抽出し改善策を実行する、という流れを何度も繰り返し、少しずつLPの実力を高めていくことが大切です。
LPのアクセス解析はGoogleアナリティクスがおすすめ
LPのアクセス解析に用いるツールとしては、Googleアナリティクスがおすすめです。検索最大手のGoogleが提供しているサービスであるため、Google検索と連動した細かな分析結果をわかりやすい形で得られるうえ、無料利用できます。
Googleアナリティクスでは「セッション数」「コンバージョン数」「コンバージョン率」「直帰率」の指標が一目でわかるようになっており、LPの弱点を直感的に把握できます。
また、Google検索における平均掲載順位などもわかるので、SEO対策にも効果があります。LP制作においてSEOは忘れられがちな要素なので、ツールを介して簡単にチェックできることは大きなメリットとなるでしょう。
LP分析におすすめのヒートマップツール3選
LPの分析にはヒートマップツールがおすすめです。特に使いやすいヒートマップツールとしては、下記3つが挙げられます。
- ミエルカ
- SPARK
- User Heat
1.ミエルカ
ミエルカは、ヒートマップツールの中でもとくにスマートフォンユーザーに強いといわれており、ヒートマップ以外にもいくつかの分析機能を備えています。
昨今ではWebにアクセスするユーザーのほとんどがスマートフォンを利用しているため、大きなアドバンテージであると考えてよいでしょう。
まずは無料版を試してみて、よい感触を得られたらサポート機能が充実した有料版に切り替えることをおすすめします。
2.SPARK
SPARKは、ヒートマップ機能を搭載した総合的なWeb接客を支援するツールです。離脱防止機能やチャットボット機能、プッシュ通知機能などを備えています。
スタートアップから上場企業まで幅広い導入実績があり、利用する企業の数は年々増え続けています。導入費用が20万円ほどかかるのがネックですが、多くの支持を集めているため、とても注目のツールであると言えます。
3.User Heat
User Heatは、無料で導入できるシンプルなヒートマップツールです。上記2つのツールとは異なり、ヒートマップ機能のみを備えています。
一つのLPにつき1,000ページまで、月間30万PVまでを無料で解析可能となっており、比較的規模の小さいLPでまずはヒートマップの使い方を理解したいという場合には、おすすめです。
LPの表示速度分析はGoogle PageSpeed Insightsがおすすめ
LPの表示速度は、Google提供のPageSpeed Insightsを活用しましょう。無料で提供されていますが、十分な機能を備えているため大規模なサイトでも広く使われています。
表示速度を調べたいLPのURLを入力するだけで、読み込み速度がスコア形式で表示されます。単に速度を評価するだけでなく、どのような改善をするべきかというアドバイスも提示されるので、具体的な修正にも役立ちます。
LPの表示速度が遅いと、それだけで離脱率が高くなる原因となってしまうので、LPに何か改良を加えたら、必ず表示速度をチェックするようにしてください。
まとめ
LPを活用して目的を達成するには、こまめな分析が必要不可欠です。
分析をしなければ、いつまで経っても設定した最終的なゴールは達成できません。
きちんと改善すべきポイントを考え、根拠を持って洗い出し、仮説立てて実行していくことが大切です。
この記事を参考にして、正しい方法で分析から改善を繰り返し、より良いLPに仕上げてください。
なお、弊社では訴求力とデザイン性の高いLP制作を得意としています。もし全体的に修正をしたいと考えているなら、新しいLP制作を検討したほうが良いケースもあります。
より良いLP制作を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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